この記事にはPRが含まれます
こんにちは、転職7回も繰り返して、あらゆる業界を渡り歩いてきた転職マスターGです。
転職マスターGさん、実はそろそろ職場を退職しようと思ってるんですが…
いよいよ転職されるんですね!
おめでとうございます!
ありがとうございます🎵
ただ、今の職場に退職を伝えるのに退職届を出すのか、退職願を出せばいいのか分からなくて…
なるほど。たしかに似たような名前なんで、ややこしいですよね。
じゃあ今回は会社を退職するときの退職届について解説しましょう。
はい、宜しくお願いします!
この記事を読んで得られること
・退職届を出すタイミングがわかる
・退職届と退職願の違いが理解できる
・退職時のトラブルを避けることができる
・退職届・退職願の書き方がわかる
・退職トラブル時の対処法がわかる
退職届と退職願はどう違う?
実は法的には、退職願と退職届の明確な定めはありません。
一般的には『「退職届」と書かれた場合は届出であり、それによって労働契約は終了するものとされています。
一方「退職願」は、合意退職の申込みであるから、会社の承諾があるまでは労働契約は終了しない書類とされています。
ただし、退職届・退職願は、会社側も社員側も曖昧にしか理解しないまま運用しているケースが多いんだ。
じゃあ、私の場合はどっちを出せばいいんですか?
会社の慣習でどちらを運用しているか変わることもあるし、就業規則で定めている企業もあるんで、まずは会社に相談してみてください。
分かりました。まずは退職に向けて上司に相談してみます。
退職届を出す会社、退職願を出す会社、会社によって取り扱いが違いますので、まずは退職の意思が決まった時点で、直属の上司に退職相談をしましょう。
退職届はいつまでに出せばいいのか
退職届を出すことになったんですが、退職届は30日前までに提出しないといけないって、法律で決まってるんですよね?
その点を勘違いしてる人が多いみたいですね。
30日前までに通知しないといけないのは、会社が社員を解雇する時の解雇予告のことなんです。
解雇予告?何ですかそれは? じゃあ、退職届はいつ出しても良いんですか?
実はそうじゃないんだ。
退職届の提出の仕方によってはトラブルになることもあるんで、
次は退職届の提出について詳しく見ていきましょう。
お願いします♪
退職の申し出期日は法律で決まっている
退職届の提出期限を退職の1ヶ月前までと法律で決まっている、とよく勘違いされているのですが、それは誤りです。
そもそも、社員のことを縛る法律は存在していません。あるのは会社側(使用者側)を縛る法律で、労働基準法という法律があります。
労働基準法第20条では下記の作用に定めがあります。
労働基準法第20条(解雇予告)
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも 30 日前にその予告をしなければならない。 30 日前に予告をしない使用者は、30 日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
基本的には合理的な理由がなければ解雇は認められないのが日本なのですが、何らかの理由で解雇する場合でも、解雇する30日前に解雇の予告をしなければならないと定められています。
これを「解雇予告」と言うのですが、この30日前にしなければならない解雇予告のことを、退職届の提出日と勘違いされている方も多いようです。
労働基準法は会社側(使用者)に適用される法律のため、社員側の定めは設けられていません。
じゃあ、退職届は何日前に出してもいいのかと言うと、そうではありません。実は、会社と社員の契約は民法上での定めがあります。
民法第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
2 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
3 6箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、3箇月前にしなければならない。
堅苦しい文章なんですが、簡単に言えば、労働者側からはいつでも雇用契約の解消を申し出ることができ、申し出をすれば自動的に2週間経過後に雇用契約は解除される、ということです。
この民法の定めを守るとすれば、退職の2週間前に退職届を出せば良いということにはなります。
ただし、さすがに2週間前に退職の申し出をした場合、引き継ぎなどもできないため、会社も困りますよね。ですので、一般的には会社の規則である就業規則の中に退職の申し出について定めをしていることが一般的です。
知らないと危険!退職時のポイント
社員が10人以上在籍している会社は、就業規則という会社の規則を作って、労働監督署に届け出なければならないと法律で定められています。
この就業規則は作るだけでは不足で、社員が閲覧できる場所に備え付けるなどの社員への周知も義務付けられています。
就業規則に何を定めるかも労働基準法に定められており、「社員の退職に関すること」も絶対的記載事項とされています。
多くの場合は、社員からの退職の申し出に関して、「○日前までに上長に申し出ること」といった定めをしています。私も社会保険労務士時代に就業規則を何十本も作成しましたが、必ず記載していました。
必ず就業規則を確認して、あなたのお勤めの会社が何日前までに退職の申し出をするよう定めているかを確認しておきましょう。
一般的には解雇予告に合わせて、1ヶ月前までにしている会社が多いのですが、引き継ぎなどが煩雑になる業界では、2ヶ月前、3ヶ月前と定めている場合もあります。
もちろん、あくまでも就業規則は会社内のルールなんで、守らなかったからといって「違法になる」というわけではありません。
でも、ある程度はお世話になった会社ですし、会社との無用なトラブルを避けるためにも、社会人として節度を持った行動をしましょう。
退職したいけど退職金はもらえる?
会社を退職する際に、気になるのが「退職金は出るのか?」ということだと思います。
実は、退職金を払わなければならないという法律は存在していません。ですので、退職金を払うかどうかというのは、会社の方針次第なのです。
とは言っても、その時々の経営者の気分で退職金を払うかどうか決められるものでもありません。ある程度の規模の会社なら、「退職金規程」という退職金をどのような基準で支払うかという規程をつくっている会社もあります。
退職金規程をつくっている会社は、その規程に従って退職金を支払う義務があります。ですので、会社を退職する際に、退職金規程に定められている基準を満たしていれば、退職金が支給されることになります。
ただし、ここで一つ注意点があります。それが先ほどの、退職の申し出に関することです。
就業規則の退職規定に「退職の申し出は、30日前までに申し出をすること」と定められているにもかかわらず、2週間前に一方的に退職届を出して辞めてしまった場合は、その会社の就業規則に違反することになります。
就業規則に従わない場合は、会社側の対応としては服務規定違反として対応することになりますので、退職金の減額などがされることも否定できません。
退職する当日までは、その会社の社員ですから、就業規則を遵守する義務はありますので、ちゃんと就業規則や退職金規程などは確認しておきましょう。
退職届の書き方は決まってるの?
退職願と退職届の内容に書く文章は決まってるんですか?
絶対にこう書かなきゃいけないという決まりはないんだけど、慣習的に決まった文章形式があるんで紹介しておきましょう。
用紙・封筒・ペンは何を使えば良いか
用紙は、サイズはB5かA4を選びます。B5が一般的ですので、B5を選んだ方が無難です。
手書きの場合は、白い便箋にしましょう。罫線入りもOKですが、その場合はビジネス用のシンプルなものを選ぶようにしましょう。
封筒は白無地の封筒で、郵便番号の枠が印字されていないものを選びましょう。サイズはB5用紙なら「長形4号」、A4用紙なら「長形3号」です。
ペンは黒ボールペンか万年筆で書きます。油性・水性どちらでも良いですが、転職マスターGは水性をお勧めします。その理由は、水性ペンで書いた文字の方が、艶消しの黒色になるんで、退職する雰囲気に合ってるからです。(かなり個人的センスが強いですが)
退職願・退職届のテンプレート
- 冒頭
「退職願」または「退職届」と書く - 導入
本文一行目の下部に「私儀(わたくしぎ)」もしくは「私事」と書きます。
「わたくしごとではありますが……」という意味です。 - 退職理由
自己都合退職の場合は「一身上の都合」と書きます。具体的な退職理由は不要です。
※会社都合退職の場合でも、退職届の提出を求められることがあります。その場合は「部門縮小のため」「退職勧奨により」など退職の理由を具体的に書いておきましょう。
離職票を書く際の元になりますし、失業給付を受ける際に要件が変わりますので、注意しておきましょう。
- 退職日付
退職願の場合は退職を希望する年月日。退職届は上長と合意した年月日を書きます。年の表記は西暦・元号どちらでもOKです。 - 文末の表現方法
退職願はお願いですので「退職いたしたく〜お願い申し上げます」と書きます。退職届は退職が承諾された後の報告になりますので「退職いたします」と書きます。 - 届出年月日
実際に書類を会社に提出する年月日を書きます。
- 所属と氏名
行の下方に書きます。所属は正式な部署名、名前はフルネームで。末尾に捺印します(シャチハタは不可、認印を押しましょう) - 宛名
組織の最高執行責任者を宛先にしますので、通常の株式会社なら代表取締役になります。役名とフルネームを、自分の名前より上方に書きます。敬称は「殿」か「様」。
退職の提出書類は縦書きがお勧めだよ。
横書きで書いても大丈夫ですが、転職マスターGは縦書きをお勧めします。その理由としては、もともと日本の正式な文章の書き方は縦書きですので、縦書きで書いた方が受け取る側が丁寧さを感じてくれるからです。
退職願・退職届の封筒の書き方(表・裏)
表面に「退職願」または「退職届」と、書類のタイトルを大きく書きます。
裏面は左下方部分に、自分の所属部署とフルネームを行頭をずらして書きます。
書類を封筒に入れるときは、便箋の右上方(☆)が封筒の裏の上部にくるように入れましょう。中の書類を取り出した時に、すぐに開けて見やすいためです。
最後に封入口にノリをして、「〆」と書いて封をします。
退職で会社とトラブルになった…
「飛ぶ鳥跡を濁さず」というように退職する時には、会社とも良い関係性を保ったまま退職するのが一番です。
ですが、世の中にはブラック企業と呼ばれるような会社も存在します。
ブラック企業の記事はこちら▼▼
ブラック企業を退職する時には、いくら社員側が誠実に対応しようとしても、会社側の対応が酷いこともあります。
・退職を認めずに、いつまでも出社を強要してくる
・退職前の有給休暇の取得を認めない
・給料を支払ってくれない
・残業代を払ってくれない
・雇用保険や社会保険の喪失手続きをしてくれない
できればトラブルなく退職したいものですが、思うようにいかないことも出てくる可能性もあります。
できれば自分自身で解決できれば良いのですが、個人と企業では、まともな話し合いにならないこともあります。
そんなときに頼りになるのが「退職代行サービス」というサービスです。退職代行サービスというのは、社員に代わって退職の対応をしてくれるサービスのこと。
ただ、退職サービスといっても、さまざまな企業が提供しているため、正直なところ、オススメできない退職代行サービスもあります。
ですので、法律をしっかり遵守し、社員の権利を守ってくれる退職代行サービスを利用するようにしておきましょう。
こちらの退職代行サービスは、弁護士事務所が提供しているサービスですので、法令に基づき、あなたの権利や立場を守ってくれるはずです。
↓
【退職110番|弁護士法人が運営する退職代行サービス】
もし、退職時にトラブルになった場合や、トラブルになりそうな場合は、退職代行サービスのような仕組みを上手に活用して、あなたの転職活動を進めてみましょう。
退職は転職へのスタート地点
退職というのは、古いモノから新しいモノへの転換地。退職に限らず、何か古いものを手放すときには色んな葛藤が生まれるものです。
ですが、何かを握りしめたままでは、新しいものを掴み取ることはできません。
退職時にはいろんな葛藤を感じますが、あなたの理想の人生を手にするためには、手放すべきものもあることを忘れないでくださいね。
あなたの転職の成功を応援しています!
転職マスターG