こんにちは、転職7回繰あらゆる業界を渡り歩いてきた人事労務のプロ元社会保険労務士の転職マスターGです。
う〜〜ん、何を書けばいいんだろう?
あれ?テンちゃん何を書いてるの?
いい会社があったんで応募するための履歴書を書いてるんです!
へ〜、ついに応募するんだね!
それで何を悩んでるの?
履歴書ってどうやって書けばいいか迷っちゃって…
なるほど。でも履歴書なんて
悩むほどのことはないんだよ。
え?そうなんですか?
履歴書はポイントさえ押さえておけば簡単。
書類審査100%通過する履歴書の書き方を教えましょうか?
わ〜、やった〜〜!
この記事を読んで得られること
・履歴書と職務経歴書の違いが理解できる
・履歴書の各項目の正しい書き方がわかる
・履歴書を書くときに注意すべきポイントがわかる
・企業が履歴書のどこをチェックしているかわかる
・履歴書を出すときのマナーがわかる
履歴書と職務経歴書って何が違うの?
履歴書とは?
履歴書とは、就職や転職時に選考用の資料として用いられる一番基本的な書類です。
履歴書には、以下の情報が記載されており、企業側では応募者のプロフィールから、自社が求めている人物像として、必要最低限の学力・経験を有しているかを確認します。
【履歴書に記載する情報】
生年月日、住所、学歴、職歴、氏名、連絡先、年齢、志望動機、自己PR、趣味・特技。
履歴書は、一般的に記載すべき内容が定型化されているため、ここで差別化することは難しく、基本的には最低限のことを記載できれば大丈夫です。
職務経歴書とは?
職務経歴書とは、企業が応募者の職歴や経験を確認するための書類。経験した仕事の内容や持っているスキル、どのような仕事ができるのかを記載します。
職務経歴書は、履歴書とは違って、採用選考で合否の判断にかなり大きなウェイトを占める書類です。
職務経歴書は、履歴書と違って決まった書式がないため、自分なりの工夫を加えるなど、いかに自己アピールできるかがポイントです。
職務経歴書のサイズは、A4縦サイズで1〜2枚程度。
【職務経歴書に記載する情報】
職務経歴、活かせる能力、自己PR、志望動機、在籍期間、会社名、会社概要、事業内容、業務内容、成果・実績。
企業の求人に応募するのに2種類の書類が必要なんですね。
どちらも転職で重要な書類なんですが
今回は履歴書に絞ってお伝えします。
企業は履歴書のどこをチェックするのか
履歴書は一定のフォーマットが決まっているため、必要最低限のことだけ注意して作成すれば大丈夫です。
手書きが良いか、パソコンで作成して良いかの議論がありますが、応募先企業の指定がなければパソコンで作成しましょう。
手書きの場合は丁寧に書くのがポイントです。
また、履歴書を折るのはマナー違反でNGです。郵送する場合は三つ折りや四つ折りにしないように、大きな封筒で郵送します。
面接で手渡しする場合は、折り目をつけないようにクリアファイルなどに入れて持っていきましょう。
企業が応募書類を審査する場合は、以下の図のように、まずは履歴書で応募者の学歴や職歴をざっと確認します。
特に問題がないようなら、次に職務経歴書をチェックして、自社の業務に役立ちそうな人材なのかをチェックしていきます。
企業が履歴書でチェックするのは、主に以下のような内容です。
・どこの学校でどんなことを学んでいたのか?
・職歴はどんなものがあるか?
・その業種でどれぐらいの期間働いていたのか?
・短期間での離職はないか?
・体裁の良い文章で記載されているか?
短期離職がある人の場合は、履歴書の選考段階では不利になるのは仕方ありません。
だからと言って、履歴書にウソを書くのは絶対にNGです。
履歴書にウソを書いて採用になった場合、あとでバレた場合に経歴詐称を問われ解雇になったり、企業が損害を被った場合には、訴訟に発展することもあり得ます。
履歴書は正確に記載するようにしましょう。
書類審査100%通過する通過履歴書の書き方
履歴書の構成
履歴書は一定のフォーマットが決まっています。
履歴書のフォーマットは、JIS規格のフォーマットがあったのですが、社会情勢の変化により、令和2年7月に日本規格協会がJIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除しました。
現在は、厚生労働省で新たな履歴書の様式を出していますので、企業で指定がない場合は、厚生労働省の履歴書テンプレートを使えば問題ないでしょう。
【厚生労働省発行履歴書テンプレート】
●「厚生労働省履歴書様式例」について(用紙サイズ:A3)
「厚生労働省履歴書様式例」[PDF形式:94KB]
「厚生労働省履歴書様式例」[EXCEL形式:45KB]
履歴書9つの要素
- 日付
- 写真
- 氏名・ふりがな
- 性別
- 現住所・連絡先
- 学歴・職歴
- 免許・資格
- 志望の動機・特技・好きな学科・アピールポイント
- 本人希望記入欄
①日付
「日付はいつの日付にしたらいいんだろう?」と悩む人は多いと思います。
日付は大きく2パターンに分かれます。
1.面接で履歴書を手渡しする場合=面接を受ける当日の日付
2.履歴書を郵送する場合 =履歴書を投函する日付
西暦・元号は、応募先の企業の指定がなければどちらでも大丈夫です。ただし、その他の生年月日や職歴などに記載する書き方と統一しておかなければなりません。
間違っても、他社で不採用になった時の古い日付の履歴書を使い回しするようなことはしないでくださいね。
②写真
写真のサイズは決まっています。「縦:40mm 横:30mm」
3ヶ月以内に撮影した写真を使いましょう。
「写真がなくてもOK」、「スマホで撮影した写真でもOK」と言っている人もいますが、絶対にダメです。
採用側の心理に立てば分かると思いますが、写真も貼ってこない人を採用したくはありませんよね。
仮に写真を貼っていたとしても、明らかにスマホで撮影したようなものだと、「本当に我が社に入社したいのか?」と本気度を疑います。
多少お金はかかりますが、近所のフォトスタジオに行って、きちんとした写真を撮っておきましょう。
たかだか2000円程度の金額で、人生が大きく変わることもあるのです。
③氏名・生年月日
氏名は迷うことはないと思いますが、旧字体の漢字を使っている方は、戸籍を確認して、戸籍通りの書体を使いましょう。
苗字と名前のあいだを少し開けて書いておくとバランスよく見えます。
生年月日も、西暦か元号かは他の日付と統一しておきましょう。
ふりがなも忘れずに記載します。”ふりがな”と記載されてる場合は、「平仮名」、”フリガナ”と記載されている場合は「カタカナ」で書きます。
④性別※
性別に記載については任意になってます。令和2年まで発行されていたJIS規格の履歴書では、性別記載は必須でしたが、多様性を容認する社会性を考慮して、現在は任意記載項目となっています。
任意ですので、記入することに抵抗感があるなら、無理に記載しなくても大丈夫です。
特に抵抗感もないのなら、通常通り自分自身の性別を記載しておきましょう。
⑤現住所・連絡先
現住所は、今住んでいる住所を記載すればOKです。
注意点としては、略式の住所を書かないということ。
略式住所というのは、番地などを「ー(ハイフン)」を使って記入することです。
❌ 略式:1-2-3
⭕️ 正式:1丁目2番地3号
住民票を取得して確認しておきましょう。
⑥学歴・職歴
学歴
まずは学歴を書きます。1行目には「学歴」と中央に書き、その下の行から実際の学歴を書きます。
学歴をどこから書くかに明確な決まりはありませんが、高校入学から書くのが一般的です。
「〇年△月 〇〇高等学校 入学」「〇年△月 〇〇高等学校 卒業」と、入学・卒業の年月とともに記入します。
学校名は「高校」と略さずに、正式名称で「高等学校」と記入します。学部名や学科名についても、省略せずに正式名称を記載するようにしましょう。
大学・短大・専門学校なども入学と卒業の両方を記載し、正式名称で学校名、学部や学科・専攻までを記入します。応募先の仕事で活かせる研究テーマなどがあれば、詳細に記入することで興味を持ってくれます。
大学等の卒業時は「卒業」と記入し、大学院の場合は「修了」と書きます。
学歴に中退がある場合は、「家庭の事情により中途退学」と簡潔に書いておきます。中退のことを書きたくないと思うかもしれませんが、空白期間があると、面接の場などでその理由の説明を求められることになります。
中退を卒業と偽ることは学歴詐称になってしまいますので、ウソや間違いのないように正しく書きましょう。
職歴
職歴欄も1行目に「職歴」と書き、すぐ下の行から今までの職歴を記入していきます。職歴は時系列で、短期間で退職した会社もすべて正確に書きます。
会社名は「(株)」などと省略せずに、「株式会社」などと正式名称で記入。社名だけでなく所属部署も正式名称で明記します。
❌ :(株)ABC
⭕️ :株式会社ABC / ABC株式会社
「株式会社」が会社名の前にあるのか、後ろにあるのかも、しっかり確認してから記入しましょう。
応募する職種に関連する職務内容があれば、「商品開発に従事」など、簡単な仕事内容を加えておくと、採用担当者の目に留まりやすくなります。
派遣社員期間がある場合は、「○○(派遣会社名)より△△(派遣先企業名)に派遣」など、派遣元と派遣先を明記します。その際も、会社名だけではなく、職務内容を書いておきましょう。
アルバイトについては、就業期間が長い場合は記入しておきましょう。アルバイトの職務内容と応募先企業での職務内容が近い場合はプラスに働くこともあります。短期間アルバイトの場合は、原則として記入する必要はありません。
転職活動が長引いた、病気療養中などの理由で無職の期間(空白期間)がある場合は、ここでは書かなくて大丈夫です。面接で聞かれた場合に、しっかり答えられればOKです。
会社の退職理由は「一身上の理由により退社」と記入し、具体的な理由は書かなくてOKです。すでに現在の勤め先の退職日が決まっている場合は「○年△月 退職予定」と書いておきましょう。
職歴の最後には「現在に至る」と記入し、一番最後の行に、「以上」と右詰めで記入して完成です。
⑦免許・資格
免許と資格の両方がある場合は、先に免許を記入し、その次に資格を記入します。
業務に関係のある免許と資格を書きましょう。「関係あるかどうか判断できない」という場合は、記入しておいても問題ありません。
注意する点としては、正式名称で記入するということ。
❌ :自動車免許
⭕️ :普通自動車第一種運転免許(AT限定)
⑧志望の動機・特技・好きな学科・アピールポイント
志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントは記入する欄が小さいため、簡潔にまとめて書くのがポイントです。
志望の動機については、職務経歴書を一緒に出す場合は「職務経歴書をご参照ください」でも良いのですが、職務経歴書に書いた内容をまとめて書いておくことをお勧めします。
アピールポイントは、その企業で発揮できる強みを伝え、「入社後にどんな活躍・貢献ができるのか」をイメージしてもらえるような内容を記入します。
基本的には、下記の3つの要素で組み立てます。
1.結論(自分の強み)
2.根拠(背景、エピソード、実績)
3.志望する企業・職種でどう活かせるか
基本的には、志望の動機とアピールポイントをセットにしておくと書きやすいです。
(営業職の例)
今まで3年間の営業経験で、27社の新規顧客開拓をして参りました。将来性のある○○業界で、さらに営業スキルを伸ばし、一社でも多くのお客様のお役に立てたらと思っております。これまで培ってきた経験を貴社の一員として全力で力を発揮していきたいと考えておりますので、何卒よろしくお願いいたします。
特技に何を書くか迷う人もいると思いますが、職務につながるものを書いておきましょう。たとえば、ジョギングをしているなら、そのまま「特技:ジョギング」と書いておき、簡単にPRしておきます。
特技:ジョギング
毎週3回、出勤前に5km走っています。各地のマラソン大会にも出場し、逆境に負けないための精神力と体力づくりをしています。
⑨本人希望記入欄
特に希望することがなければ「貴社の規定に従います」と書くのが鉄則です。「特になし」などと記入するのはNG。
貴社の規定に従います。
応募職種が複数ある場合は、希望職種を書きます。
営業職を希望いたします。
待遇の希望などを記入するのは絶対にやめましょう。個人的な理由で、どうしても待遇の希望などがある場合は、面接時に質問するようにします。
現在仕事をしているなどの理由により、応募先企業からの連絡時間を指定したい場合は、その旨を記載します。
現在就業中のため、平日は18時以降にお電話いただけると幸いです。
履歴書作成の注意点
履歴書の場合は、記載項目が決まっていますので、上記の内容を元に記載すれば大丈夫です。
基本的には履歴書は「減点方式」でのチェックとなりますので、最終的に下記の内容をクリアしていれば、問題ないでしょう。
・誤字脱字がないようにする
・写真はフォトスタジオで撮影するなど、良いものを使う
・適切な文量にする(多い少ない)
・職歴を空白にしない
・手書きの場合は丁寧に書く
・嘘は書かない
転職する場合は、履歴書を久しぶりに書くという人が多いはずですですので、学歴や職歴を思い出すのも大変な作業になるかもしれません。
ですが、採用企業が一番最初に目にするあなたの情報が「履歴書」です。
あまり気負う必要はありませんが、丁寧な作成を心がけてくださいね。